シミ

季節や環境によって、肌の悩みのタネも変わってくるかと思います。
ですが肌質を問わず、年々深刻になるトラブルといえば、シミではないでしょうか。

ある日突然シミ発見!という恐怖体験をした人も多いハズです。
そんなに目立っていない段階でも、存在だけで気が滅入りますよね。

いま在るシミを濃くさせず、新たなるシミを発生させず、改善と対策をしていきましょう。

シミの原因は紫外線

一番大きな原因は紫外線です。
日光を浴びると、メラニン色素と呼ばれるシミの元が生成されます。

ターンオーバー(肌の新陳代謝)のサイクルが正常であれば、自然に排出されるので、蓄積することはありません。
ターンオーバーが乱れ、溜まったメラニンがシミになるのです。

日焼けしすぎるとメラニンが過剰生成され、ターンオーバーが整っていても、排出が間に合わずに沈着します。
生成と排出のバランスが悪いですね。

また、このターンオーバー、年齢と共に周期が長くなります。

肌が新しく生まれ変わるまで時間がかかってしまいます。
加齢に伴って新陳代謝が落ちると、少しの紫外線でもメラニンが残りやすいのです。

いま見えているシミは、昨日今日できたものではありません。
およそ5〜20年前の紫外線の影響と言われています。

シミの種類

シミには種類があり、タイプによっては対策できないものもあります。
どんなシミがあるのか見ていきましょう。

日光黒子(にっこうこくし)

老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)とも呼ばれている、紫外線を浴び続けることでできる、一般的なシミです。

茶系色で、円形や楕円形等、形がハッキリしています。
たまたまを除き、左右対称には生じません。

肝斑(かんぱん)

ホルモンバランスの乱れが原因で生じるシミです。

薄茶色でモヤっとした円形や楕円形でないシミが、左右対称に現れます。
閉経後に薄くなる場合が多いです。

雀卵斑(じゃくらんはん)

そばかすと呼ばれる、遺伝で生じるシミです。

茶系色の小さな粒状のシミが、鼻を中心に、左右対称に広がっているのが特徴です。
個人差もありますが、30歳代か頃から薄くなることが多いです。

炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)

ニキビ、やけど、ケガなど炎症が起こった後にできるシミです。

色ムラがあったり、形が不明瞭なことが特徴です。

シミを薄くしよう

シミだけでなく、シワやたるみ等の肌の衰えは、スキンケアだけでの改善は難しいものです。
生活習慣を見直して、インナーケアを怠らないことが必要です。

身体の「内側から」と「外側から」両面のケアが大事になってきます。

そしてシミの正体となるメラニン、実は悪者ではありません。
肌の奥まで紫外線の影響を受けないよう守ってくれています。

「排出されずに蓄積されるとシミになる」「過剰生成されると排出が間に合わない」ということを、きちんと理解しましょう。

メラニンの酸化を抑えよう

いま在るシミが濃くなる原因は、メラニンの酸化です。
では、薄くするにはどうすればいいのでしょうか?

肌に滞っているメラニンを還元することで、薄くなります。
還元とは、元の状態に戻すという意味で、ビタミンCが有効だといわれています。

ビタミンC、抗酸化成分を含む食事を心がけましょう。
非加熱の野菜、フルーツ、いも類が、コンスタントに摂りやすいかと思います。

美白ケアなら、ビタミンC誘導体が配合された化粧品が効果的です。

ターンオーバーの機能を高めよう

食事

シミを薄くするためにビタミンCが有効といっても、野菜ばかり食べていると栄養が偏りますよね。

食生活の乱れは、ターンオーバーのサイクルを長くしてしまう一因です。
いろいろな食品から、いろいろな栄養素を摂りましょう。

食事の量にも気をつけてください。
少なすぎると代謝が落ち、ターンオーバーが乱れます。

睡眠

仕事や勉強、趣味、わたしたちの睡眠時間を減らす要素はたくさんあります。
睡眠不足に陥る日があっても慢性化しないよう、意識して確保しましょう。

睡眠中、ターンオーバーが活発になります。

いつもより短くても、質の良い睡眠が得られるような環境も大切です。
寝る前に身体を温めたり、リラックスできる音楽や香りで、気持ちをほぐしましょう。

ストレス

心の不調は肌に表れます。

ストレスを感じると自律神経が乱れます。
自律神経は新陳代謝と密接な関係にあるため、ターンオーバーの乱れを引き起こします。

また、メラニンを生成しているメラノサイトという細胞に影響を与え、シミが濃くなる要素を作ってしまいます。

完全ストレスフリーの毎日を送ることは難しいですよね。
自分なりの発散方法を見つけて、少しでも気持ちが穏やかに保てるような工夫をしましょう。

シミを予防しよう

いま在るシミを薄くするには根気強いスキンケアが必要です。
新しいシミを予防するほうが簡単と言って過言ではありません。

シミ対策の方法を見ていきましょう。

紫外線対策

日傘を使用していても安心できません。
日光は、地面や壁から反射して狙ってきます。

透明な窓のある屋内だと紫外線を浴びてしまいます。

紫外線をカットする効果のある化粧品を使いましょう。
顔用のUVクリームや化粧下地、ファンデーション、自分に合ったものを選んでください。

もちろん一年中欠かさずに使ってくださいね。


  1. 適量を手のひらに取って、まんべんなく伸ばしてから、顔全体にムラなく丁寧に塗りましょう。
    ゴシゴシこすらないよう気をつけてください。
    強い摩擦によって肌に刺激を与えてしまうと、ターンオーバーが乱れる原因になりかねません。
  2. 日焼けしやすい鼻、おでこ、頬は重ね塗りしましょう。
    重なった部分が厚くなるので、紫外線をカットする効果は高まりますが、肌に負担がかかるほどの厚塗りはNGです。

SPFの数値は、数字が高いものほど防止効果が高くなります。
PAの+は、+が多いほど防止効果が高くなります。

ですが、例えばSPF20の化粧下地の上に、SPF30のファンデーションを重ねて使っても、SPF50にはなりません。
足し算はできず、一番外側に塗った日焼け止めの数値の効果になります。

2〜3時間ごとに塗り直して、効果をキープしましょう。
塗り直しに時間をかけられないことも多いかと思います。
そんな場合は、日焼け止めスプレーなどのお手軽アイテムを用意しておきましょう。

スキンケア

毎日の正しいスキンケアで、ターンオーバーのサイクルを整えましょう。
ターンオーバーと切っても切れない関係にあるのが「バリア機能です」
参考:肌の「バリア機能」を大切にしていますか?|ミノン

バリア機能を高めて刺激から肌を守り、潤いのある健康的な肌を保つことが、シミの予防につながります。

メイク汚れや皮脂汚れ、古い角質が肌に残らないよう気をつけて、くすみを取り除きましょう。
肌に負担をかけずに汚れを落とす洗顔と、その後の十分な保湿をメインに行ってください。


残念ながら、セルフケアで、いま在るシミを完全に消す方法はありません。
薄くする、予防することしかできないのです。

そして、美白とは、専用コスメを使うことだけではありません。
紫外線の対策をすることだけではありません。

規則正しい生活に適度な運動、栄養バランスのとれた食事、汚れを残さない洗顔と保湿…
肌に良い行動を習慣にすることです。

できることから少しづつ始めましょう。
ただし、することがストレスにならない程度に。
おのずと習慣化されますように。